まきばの里プロジェクトを始めるにあたり、空き家であった一軒家を借りることができました。もともと古くからある蔵を昭和30年代ごろに改装増築して住居に変えたものです。長らく住んでいないのと設備が昭和30年ごろのもののため、さすがにそのまま住むのにはつらく、大家さんの許可をいただいてリフォームすることにしました。いろいろリフォームしたいところはあるのですが、まず直したいのがトイレです。汲み取り式トイレなのです。都会ではまず見ないのですが、農村ともなれば、まだまだ汲み取り式トイレがあります。さすがに昔の肥溜め式トイレではなく無臭便槽という少し近代的なポットントイレですが、こればかりは和式便器&匂いがつらいのでリフォームすることにしました。完全な水洗便所にリフォームすることはいきなりのDIYでは難しそうですが、この無臭便槽であれば簡易水洗に便器だけを変えるだけで済みそうなので、DIYで対応できそうです。

と、ここまで書きましたが、インターネットでこのトイレの構造を調べ始めてから、この「無臭便槽」という単語に行き着くまでに1週間程度かかりました。リフォームするトイレの和式便器を上から見ると、便器の底に塩ビの漏斗のようなものがあり、その先には直径15cm程度の塩ビ管が下に伸びています。その塩ビ管の先に何があるのかは暗くて見えません。まるで奈落の底のようです。また、家の外のトイレのある位置の壁の下の地面にマンホールがあります。何か糞尿をためる装置?が埋まっているようです。しかし、わかるのはそこまでです。

何かわからないとリフォームのやりようがありません。インターネット等で検索して調べたのですが、最新式の便槽が出てくるだけで、なかなか該当する物が見つかりません。「肥溜式」、「ポットン便所」とかの単語しか頭に浮かばないので、この「便槽」という単語に行き付くまでにも時間がかかりました。そして、そこで検索されるものは現在主流の簡易水洗便器とセットになった便槽ばかり。和式便器に漏斗のようなもので塩ビ管に接続されているものはありませんでした。

そこで、便槽で検索されたウェブサイトのページをすべてスクロールしてしらみつぶしに精査すると、漸く、和式便器と便槽がJの字に曲がった塩ビ管でつながれている便所の図面が見つかりました(下図)。

 

出展:ダイワ化成HP http://www.daiwakasei.co.jp/products/toiletTank/products/np-r

そして、それに使われている便槽の部品セットの写真を見ると確かに塩ビの漏斗のようなものがあるのです。これが無臭便槽というものだそうです(下写真)。

出展:ダイワ化成HP http://www.daiwakasei.co.jp/products/toiletTank/products/np-r

これでやっと、敵(リフォーム対象のトイレ)の正体がわかってきました。

しかし、リフォームを始めるためには、もう一つ乗り越えなければ問題が見えてきました。それは次回で。

 

注)トップの写真は実際にリフォームする前のトイレとは別のものです。実はビフォーの状態の写真を撮り忘れたため。ビフォーに最も和式トイレの写真をフリーの写真サイトからいただいて掲載しています。

 

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