5種類の小麦粉のうち国産パン用小麦粉で一番有名?な「春よ恋」を最初に試してみました。長時間発酵メニューを選択しホームベーカリーのマニュアル通りのレシピですが、水をすべて牛乳に置き換えて焼きました。

パンミックスでは、ホームベーカリーの窯にパンミックスと水または牛乳を入れるだけです。しかし、小麦粉で作るとなると、さらに、バター、塩、砂糖を加える必要があり、これらを計りながら入れることになります。なので、パンミックスでは白米を炊飯器で炊く感覚でパンを焼くことができますが、小麦粉では混ぜご飯を炊飯器で炊く感覚に近くなってきます。日々行う作業となると面倒な作業になります。

この面倒を乗り越えられるほどの味・食感が得られるかが、今回のお試しの最大のポイントとなります。

で、結果、どのようになったかというと、「大成功」です。

これまで試したパンミクスの味が、スーパーマーケットで売っている100~200円程度の大量生産の食パンに近い味・食感とするならば、この小麦粉で焼き上げた食パンは、パン専門店の店内で焼き上げた300円前後の食パンの味・食感に近いものでした。こんなにも違うものなのかとびっくりです。パンミックスでは、バターや牛乳の成分が粉末化されています。このあたりが大きな味の差を生んだのでしょうか。

小麦粉から作る面倒な作業をいとわない味・食感を得ることができました。今後は、パンミックスをやめて小麦粉から作ることで決定です。

それで、これはしめしめと、残り4種類の小麦粉を同じレシピで次々に作っていきました。小麦粉の味を比較するためです。一度焼くと4日分の食パンが焼きあがるので、全部を比較するのに4日×5種類=20日ほどかかりました。

結果はというと、なかなか甲乙つけがたい美味しさでした。小麦粉の種類でここまで味・食感が変わるのかというのが驚きでした。比較する前は、もっと差がないものと思っていました。なので、今後、どの小麦粉を使うべきか悩んでしまうことになりました。

そして、悩んだ末に決めたのは、「春よ恋(道春)」です。春よ恋が一番有名なのと、道春という別ブランドで北海道らしさ?を出していたからです。ある意味、選択の理屈のこじ付けですが、このような理屈を考えないとどれにしてよいかわからないぐらい悩んだということです。