食パンに使用する小麦粉を決めたので、いよいよアンデルセンの食パンの購入をやめて、日々の朝食で食べる食パンをホームベーカリーで作ることにしました。

ホームベーカリーで焼ける1斤の食パンは4日で食べきるので、4日に一回食パンを焼くことになります。炊飯器でご飯を冷凍して電子レンジで温めて食べているので、炊飯器でご飯を炊くのと同じような間隔でパンを焼くことになります。つまり、パンを焼くことはご飯を炊くのと同様に、同じ日常のルーティンワークになるということです。今までのように配合を間違えないようにするとか、どのように焼けばよりよく焼けるかなどを考えて焼くようでは、日常のルーティーンワークになりません。

まず、配合の仕方ですが、一般的にはレシピ通りの配合になるように小麦粉や水などの材料をそれぞれ個別に計ってから窯に入れますが、個別に計るのは面倒です。そこで、キッチンスケールに窯を乗せ、小麦粉、牛乳、水・・・とそれぞれの材料を一つずつ投入するごとに重さを0リセットして計り、順次窯に投入することにしました。このことにより、材料を個別に計るという面倒がなくなりました。

ただし、この方法は、材料の投入量がレシピの量を超えないように細心の注意をしなければなりません。 入れすぎてしまった場合に入れすぎた分を取り出すのが難しいからです。最初に入れる小麦粉を入れすぎた場合はスプーンですくって窯から余分な小麦粉を取り出すことができます。しかし、次に入れる水を入れすぎた場合、窯の中で小麦粉と水が混ざっているので、余分な水だけを取り出すことができません。このため、入れすぎないように注意する必要があるのです。

また、初めのころは、神経質にホームベーカリーについているマニュアル通りの配合を守っていました。なぜかというと、ホームベーカリーのマニュアルに「室温が20℃以上の場合は水の量を10g減らしてください」との記述があったからです。190gの水を入れるところに対して10g減らせ、ということですから、5%程度の水の量の違いで出来上がり具合が変わると解釈できます。そのため、レシピにある小麦や水の配合を±2gの程度の範囲になるように注意深く入れていました。

御飯を炊くときは炊飯器の窯に入れる材料はコメと水だけですし、水を入れすぎてもその水を捨てればよいだけです。それに比べてパンを焼くのは材料の種類が多く、それぞれの計量に手間がかかることがホームベーカリーを日々のルーティーンワークにするのを面倒にしています。

結局、この問題は時間が解決してくれました。何回か焼いているうちに、レシピ通りに投入量を合わせることが面倒になり、小麦を入れすぎた場合はその分水を多く入れるというようなある程度いい加減なことをやり始めてしまったのです。その結果、レシピ通りの投入量でなくても、±5%程度の範囲であれば、出来上がりに大きな違いがないことがわかってきました。これで、神経質に材料を計らなくても済むようになり、気軽にルーティンワークとしてホームベーカリーができるようになったのです。

その他に、バターを一度に約5gの塊に切り分けて保存できるバターケース、大き目の穴が1つだけ開いている調味料の瓶を再利用した食塩入れも、計量の手間を軽減するのに効果がありました。

ところが、それよりももっと大きな問題が2ヵ月ぐらいたってから出てきたのです。上記のようにレシピどおりに材料を配合し、いつもと同じ設定で焼いているにも関わらず、出来上がり具合が変わってきたのです。窯に入れる材料の配合以外に 出来上がりにもっと大きく影響を与えるものがあるようなのです。