ビニールハウスのパイプのトップ(天井の一番高いところ)は、天井用ジョイントという少し中央が折れ曲がったパイプを用います。この接合パイプに側面のパイプを2本差し込んで一つの枠組みを作ります。

その接合部をイラスト化したのでが下図のBEFOREです。この接合パイプにトップを切った側面用パイプを差し込むと当然側面用パイプはハの字に開いてしまうことになります。側面用パイプが正しく地面に垂直に立つようにするためには、この天井用ジョイントの角度を下図のAFTERのように小さくする必要があります。

最も手っ取り早いのは、その必要な角度で曲がっている天井用ジョイントがあればそれを使うことです。しかし、こちらの都合でカットした位置の角度に合う天井用ジョイントなどあるはずがありません。もともとの天井用ジョイントを曲げるしかなさそうです。

とはいえ、このジョイント、手で曲がるような軟な造りではありません。このジョイントにパイプをカットした時の90cmの端材を両側から差し込み手で曲げてみましたが、びくともしません。こうなると、万力(バイス)か何かで片方の端を固定して、逆の端を体重をかけるぐらいの力で曲げるほかなさそうです。

万力(バイス)は持っているのですが、曲げるための力の大きさを考えると、万力ががっちりと固定されている必要があります。ダイニングテーブル程度のものに万力をつけて曲げようとしてもそれが動くだけです。そこで頼りにしたのが師匠です。今までの経緯を話をしたところ、万力ならあるよと、作業小屋に案内されました。そこにはコンクリートの地面に固定された頑丈なテーブルに取り付けられた万力がありました。

さらに、アドバイスまで即座にいただけました。それは。「天井ジョイントを曲げるぐらい力を入れても動かないようにするためには、万力でジョイントが楕円になるぐらい締め付けないといけない。なので、天井ジョイントにパイプを差し込んだ状態で万力で締めると天井ジョイントは楕円に歪まない。」ということでした。

そこで 天井ジョイントの両側に切断したパイプを差し込み、片側を万力で固定し、もう片方のパイプを体全体で押すぐらいの感覚で曲げると、簡単に曲がりました。曲げた後、パイプも普通に抜くことができます。一つ曲げるのに、パイプを差し込む→万力に差し込む→曲げる→万力から外す→パイプを抜く、の一連の動作で1分かかりません。10分もあれば汗もかくことなく、全ての天井パイプを曲げることができました。

もちろん、曲げた角度もこの後の組み立てに支障のない範囲でそろっています。90cmの長さのパイプのパイプの手で持つ側の地面に目印を置き、そこまで曲げるようにしたためです。1本の曲げすぎもなく同じ角度で曲げることができました。

このように出来てみると非常に簡単なことなのですが、このようなことを今まで行ったことのない都会暮らしのサラリーマン、この金属を曲げるという感覚が身についていません。

以下は、山里暮らし初心者日記の関連記事(本内容を実際に行っていた時のブログ)です。