そのような状況の中、まきばの里を作る予定の広島県に東京から4往復ほどしました。最初のころは夏の盛り、エアコンフル回転の中、往復で21~22km/lほどの燃費でした。

おそらくアクアなどの最新型のハイブリッドに比べれは燃費は少し負けるのでしょうが、高速でe-POWERの燃費が著しく低下するという感覚はありませんでした。むしろ、22km/lという平均燃費に満足していました。

しかし、一つだけ不満というか面倒なことがありました。それは、高速道路での給油です。あともう100Kmほどで高速道路を降りるというところまで来ると燃料計がレッドゾーンに突入してしまうのです。車両情報ディスプレィでも残り走行可能距離は140km程度を指しています。ならば、レッドゾーンに突入してもそのまま高速道路を走り続け、高速道路を降りてから給油すればよいや!ということで、その時点で給油もせずに走り続けたのです。

すると、いつもは「平均燃費」を表示させている車両情報ディスプレィが突然「航続可能距離」の表示に変わってしまったのです。そして、さらに走り続けると「航続可能距離」が点滅し始めてきました。これにはたまりません。あわててSAに入って給油をしました。目的のICの2つ前のSAです。もう少しなのに! 残念でなりません。

この東京-広島間の往復を繰り返しているうちに、9月になり10月という涼しい季節になってきました。平均燃費が少しずつ改善してきました。東京から広島への行きの平均燃費23.5km/lぐらい。いつもより燃料計がレッドゾーンに入ってくるのが遅くなってきました。いよいよ無給油で広島まで行けるかなと思い、いつものように車両情報ディスプレィが「航続可能距離」⇒点滅に切り替わってもそのまま走行しました。そしてしばらくすると、点滅している「航続可能距離」の表示内容が突然「---」に切り替わってしまったのです。これには勝てませんでした。降りるべきICの直前のSAに入り給油をしました。あともう少しでした。残念!

そしていよいよ帰りです。広島(実際にはそれより少し東京から遠い廿日市)のICに入る直前にガソリンを満タンにして出発しました。静岡を過ぎる頃には過去最高燃費の24km/l台の平均燃費になってきました。車両情報ディスプレィが突然「航続可能距離」に変わりそれが点滅したときにはもう海老名付近です。あと40kmほどで高速道路を降ります。これは無給油で高速を走り抜けられると最後のSA海老名に立ち寄らず東京ICに向かいました。

結果、「航続可能距離」が点滅になってすぐに東京ICを降りることができました。目論見は実現しました。ヤッター!です。

しかし、そこで次の欲が出てきました。そこから家まであと10kmあるかないかです。家の近くのいつものガソリンスタンドまで無給油で走行できないか。そういう思いが出てきてそれを実行しました。

しばらくすると、アクセルを踏み込んだときのエンジン起動が減ってきように感じられてきました。そのうち、いくらアクセルを踏み込んでもエンジン動かずモーターだけで走行するようになりました。みるみるバッテリーの残容量が減っていきます。これはたまりません。本当にガス欠になったようです。もうあと1kmも走れば目的のガソリンスタンですが、やむなく、目の前に現れたガソリンスタンドに飛び込みました。

そのような面白い(少し怖い面も)e-POWERの限界の性質を知る機会を得ることができましたが、東京-広島間を無給油で走行できるとは、パワーとこのような低燃費の両側面を持つe-POWERに改めて驚いた次第です。

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